【特集記事Vol.005】暑い夏にはやっぱりビール!ニューヨークビール特集

暑い夏にはやっぱりビール!ニューヨークビール特集

夏も本番、渇いたのどを潤し一日の疲れを発散してくれるビールが一段と美味しいこの季節!NYには全米各地のご当地ものに加え、ラガー、エール、スタウトなど味の種類も幅広く、ビールの楽しみ方が深い。しかも値段もお手頃。今回の特集ではそんなビール・パラダイスなNYCならではのビールの楽しみ方をとくとご紹介。

Eatalyのルーフトップ・ビアガーデン「Birreria」

Eatalyのルーフトップ・ビアガーデン「Birreria」

エンパイヤ・ステート・ビルディングも見える絶好のロケーション Photo by Alec Zaballero

マンハッタンの23丁目にイタリア食材専門店&レストランができたと昨年話題をさらったEatalyのルーフトップ・ビアガーデンがこのBirreria。 ビール好きな方なら必ず目にしたことがあるだろう醸造会社、Dogfish Head、Baladin、Del Borgoの三社がコラボレートして作られた「無ろ過で低温殺菌されていない、まさに生きたビール酵母の美味しさが楽しめる自然発酵のビールCask Beer」もサーヴしているのだ。醸造所自体もビアガーデンから10mも離れていない目と鼻の先にあるらしく、力のいれようが感じられる。他にもドラフト は10種類、ボトルなら約25種類のビールを取り揃えている。また、それぞれのビールの特徴が活きる温度で提供してくれるので最高の状態を味わえる。そして、Eatalyの系列店だと聞けば料理の方ももちろん期待してしまうが、こちらにもおいしいこだわりが。香り高いキノコたちのアントレや自家製ソーセー ジ、グリルミートなどイタリアンママのキッチンからささっと出てくるような温かい家庭料理をテーマに、心地よく宴会気分を味わえる場にしたいという思いから値段も他のEatalyのレストランに比べてとてもリーズナブル。ルーフトップなだけに夜が深まると、星空がいつもよりきれいに見えるのも魅力。

Name BIRRERIA(ビレッリア)
住所 200 5th Avenue, New York, NY 10010
TEL 212.937.8910
URL http://eatalyny.com/eat/birreria
営業時間 日~水 11:30am-1:00am、木~土 11:30am-2:00am(11:00pm以降は23丁目に入り口がある)
備考 毎週日曜の夜10時からはライブ演奏もある

ミートパッキングエリアにあるオシャレなビアガーデン「The Standard Biergarten」

ミートパッキングエリアにあるオシャレなビアガーデン「The Standard Biergarten」

フラッと気軽に立ち寄れるビアガーデン。平日でも大盛況

トレンディーなミートパッキングエリアでひときわ存在感を表すブティックホテルThe Standard Hotel New Yorkの一角に2009年に開店して間もなく、タイムアウト誌の”Best New Beer Garden 2010″に輝き、一躍注目を独占しているここBIERGARTEN。世界各国の大都市に支店を持つ大グループがつくったホテルの中でもわりとカジュアル さが魅力なニューヨーク支店だけに、ビアガーデンで提供されるメニューもこだわり見られるにもかかわらず、だいたいが7ドル以下とお手頃な設定。ビールの 本場ドイツとオーストリアのドラフトビールを、ソーセージやプレッツェルなどの伝統料理と一緒に楽しめる。ビール好きを唸らせるAyinger WeisseやKostritzer Dark Bierなどの人気どころももちろん揃う。店内にはピンポンテーブルもあり、場が盛り上がること必至。ハドソンリバーに近く、ハイラインの出口からすぐの 立地なのでチェルシー散歩をしたあとデートの締めくくりに立ち寄るには最適な場所。ただ人気なだけに週末などは混雑は避けがたいかもしれないので、少し時間に余裕をもって行くのがおすすめ。

Name The Standard Biergarten(スタンダードホテル ビアーガーデン)
住所 848 Washington Street, New York, NY 10014
URL http://www.standardhotels.com/new-york-city/bars/biergarten/
営業時間 月〜木 4:00pm-12:00am  金 4:00pm-1:00am  土 12:00pm-1:00am  日 12:00pm-12:00am

ビールが充実なパークスロープにあるレストラン&バー「Beer Table」

ビールが充実なパークスロープにあるレストラン&バー「Beer Table」

落ち着いていて和める雰囲気 Photo by Micahel Harlan Turkell

おしゃれなお 店やレストランが並び、おだやかな雰囲気が流れる高級住宅地としても知られるブルックリンはパークスロープでJustinさんとTriciaさん夫婦が営 むこじんまりとして温かな雰囲気のレストラン&バーがBeer Table。ビールリストはAmerica’s 100 best bars 2011に挙げられたとあれば、数だけではなく内容がいかに充実したものであるかがうかがえる。ドラフトビールは7種類、ボトルはうれしい25種類ものセ レクションがあり、それぞれ日替わりで新しい種類が提供される。このお店では個人経営のようなマイクロブルワリーなども含め、実に様々な醸造所からのビー ルを扱っているので、これまでに味わったことのないビールとの出会いに期待できるとあって好奇心もそそられる。こちらも日替わりなフードメニューもかなり 定評があるので、おつまみやディナーにも満足できそう。日曜はブランチもあり!また、月に一度 “Homebrewer’s Meetup”という自家製ビールの持ち寄りテイスティングイベントが催されているそうなので、興味のある方は参加してみてはいかが。

Name Beer Table(ビア・テーブル)
住所 427B 7th Ave Brooklyn, NY 11215
TEL 718.965.1196
URL http://beertable.com/
営業時間 月〜日 5:00pm-1:00am ブランチ/日 12:00pm-5:00pm

ビールはもちろん、食事が美味しいカジュアルバー「Jimmy’s No.43」

ビールはもちろん、食事が美味しいカジュアルバー「Jimmy’s No.43」

隠れ家的なオシャレな店内

イーストビレッジにあるここJimmy’s No.43はグルメ通の隠れ家とも称されているほど出てくる食事がバーとは思えないおいしさだと評判。有名フードマガジンなどのランキングでも常連なほどだ。ビールのセレクションは個性的でありながら幅広い。ビールの情報欄にはニューヨーク内で提供されているお店が書かれているのでそれぞれの希少価値がわかって役立つしおもしろいのでぜひ覗いてみては。様々なエールやポーター、スタウトなど12種類ものドラフトビールが楽しめるのはここならではだろう。さらに25種類あるボトルビールは、日本のHITACHINOビールも含む世界各地からの輸入ものやアメリカのクラフトビールが揃っていたりと充実している。毎週行われている「$10 Tuesday Tasting」では”フレンチクラフトビール”や”ウエストコーストIPAs”など異なるテーマの試飲が楽しめるので、ビール好きな方がますます嗜好の幅を広げるには絶好の機会なのでは。水曜木曜は美味しい牡蠣を2ドルでサービスしていたり、他にもユニークなテーマのビールにちなんだ興味がそそられるイベントが頻繁に開催されている。

Name Jimmy’s No.43(ジミーNo.43)
住所 43 East 7th Street, New York, NY  10003
TEL 212.982.3006
URL http://jimmysno43.com/
営業時間 日〜木 12:00pm-2:00am 金、土 12:00pm-4:00am (Kitchen 5:30pm-12:00am)

古き良き時代のアメリカを感じられるビールバー「McSorley’s Old Ale House」

古き良き時代のアメリカを感じられるビールバー「McSorley’s Old Ale House」

独特な味のある雰囲気

観光の隠れた名所ともなっているイーストヴィレッジにあるニューヨークで最も古いアイリッシュバー、そして最も歴史的価値のあるバーのひとつがこのMcSorley’s Old Ale House。ニューヨークのバーの中で最後の最後まで女性の入店を許さずに男のたまり場としてあり続けようとしたということからも垣間みれるその思想を貫く姿勢は味へのこだわりにも通じている。ここのビールはなんとも潔く、ダークのMSorley’s Cream Stock AleかライトのLager2種類のみ!他にもアルコールは置かれているが、ここでビールを頼まずして何を語ろう。創業以来150年、人々に愛され敬われ続け、以前は大統領や著名作家たちも通っていたという。二度の世界大戦も経験し、壁には帰還できたらはぎ取られる予定だった出兵前の客たちによるメッセージが残る。人々の思いが滲んだ老舗だから出せる店内の雰囲気はどことも比べようのない独特の味になっているのではないか。少しタイムスリップする気分で、100年以上も続くこだわりの味を吟味しに行ってみては。

Name McSorley’s Old Ale House(マックソーリーズ オールド エール ハウス)
住所 15 East 7th Street, New York, NY  10003
TEL 212.474.9148
URL http://www.mcsorleysnewyork.com
営業時間 月〜土 11:00am-1:00am 日 1:00pm-1:00am

ブルックリン地ビール「Brooklyn Brewery」

ブルックリン地ビール「Brooklyn Brewery」

The Brooklyn Breweryのトレードマーク

ニューヨーク生活を楽しむ上で見逃せないキーアイテムがビール。種類の豊富さや個性あふれるテイストに飲ん兵衛ならずともその奥行きある魅力を堪能したくなる。 なかでもニューヨークのご当地ビールとして不動の人気と認知度を誇っているのがThe Brooklyn Brewery。ここのなにより誇るべきは、今日のニューヨークのビール界を豊かにしている地ビールの人気を取り戻してくれた点ではないか。100年前の ブルックリンにはドイツ移民が多かったことからおよそ50もの醸造所が点在し、地ビールが市民の生活に浸透していた。しかし70年代に入ると中西部の大型 ビール会社が安さを武器にニューヨークにも進出。こだわりを持った地元メーカーは次々と店じまいを余儀なくされた。そんな中、Steve氏とTom氏が The Brooklyn Breweryをスタートしたのは1987年。”Bring good beer back to NYC”を掲げ、大型ブランドに牛耳られた業界で悪戦苦闘しながらも、あの「B」のロゴが大きく描かれたトラックで自ら納品しに行き地道に規模を拡大し、 様々なテイストを展開するなどの新しい手法で成功を遂げた。

工場を構えるのは個性的な人々やお店でにぎわうウィリアムズバーグ。ここではなんと工場見学ツアーが開催されている。土 日の午後はツアーは無料な上、トークンを買えば工場内にあるバーで好きなビールを楽しめる。スナックの持ち込みやデリバリーを頼む事もOK!もっと熱心な ビールファンにとってもお勧めなのが平日25名限定で夕方5時から開催されているツアー&テイスティング。まずは参加費8ドルを払って入館。バーにて会社 のおいたちを20分程勉強した後はお待ちかねのテイスティングタイム。平日のツアーに参加した人だけがもらえるオリジナルスニフターグラスを手に、説明を 聞きながら4種類のビールを味わえる。この4種類の組み合わせは毎週変わるそうなので、何度来ても新たな発見あり。ビールを片手に醸造所へ。まず案内され たのは、巨大なタンクがいくつも並んだいわゆる仕込み部屋。ここでは砕いた麦芽と副原料を煮る作業からホップを加え煮沸するまでを行っている。そしてその 奥の広々とした部屋では発酵から瓶詰めの最終工程がなされる。ツアーの後は入り口で買えるトークン($4)を使って貸し切りなバーで飲み直せる時間も設けられている。金曜の夜6時から11時までは工場内のバーで約8種類のドラフトビールがハッピープライス。

Name The Brooklyn Brewery(ブルックリン・ブリュワリー)
住所 79 North 11th Street, Brooklyn, NY  11211
TEL 718.486.7422
URL www.brooklynbrewery.com

 「Brooklyn Brew Shop」のオリジナルキットで簡単に自家製ビール

日本でも一時期人気を博した手作りビール。粋な大人の趣味としてただ楽しそうという印象を持っている方も多いかもしれないが、実は手作りと市販のビールには味にも確かな違いが。その秘密は「酵母」。ビールは酵母が発酵される段階で、アルコール分と炭酸ガスが生まれるが、一般的にビール工場では第一次発酵でアルコールを作り出したあとは殺菌などのために酵母菌を除去してしまい、人工的な泡を詰め込んでいるそう。しかし手作りビールの場合はじっくり時間をかけて二次発酵をさせ、きめ細やかで濃厚な自然な泡が生まれるのである。その上、生きた酵母は薬としても販売されているように健康の味方!一度その違いに気づいたら、ヤミツキになるかも。2009年、23歳と25歳だったStephenさんとEricaさんが「ニューヨークのアパートにフィットしたサイズの自家製ビールキットを作りたい!」と一念発起し始めたのがこのBrooklyn Brew Shop。 ビール作りが人々の生活に根付いているヨーロッパをバックパックで旅行し、伝統的なビール製法についての理解を深めた後、まずはオンライン、そして今でも毎週出店しているBrooklyn Flea Marketにて販売を始めた。

「Brooklyn Brew Shop」のオリジナルキットで簡単に自家製ビール

Brooklyn Brew Shopの自家製ビールキット 自家製ビールキットや材料はBrooklyn FleaやWhole Foodsでも購入可能

現在では各地のWhole FoodsやWilliams Sonomaなどでも手に入るようになり、規模を拡大中だ。誰でも簡単にビール作りにチャレンジできるように工夫されたビアキットには、1次発酵用の1ガロン(約3.785ℓ)入るジャグ、スクリューキャップストッパー、ガラス管、エアーロック、温度計、ビニールチューブ、チューブ用留め金、消毒液など必要な専門用具が一式含まれている。自分で用意するのはスプーン3杯のハチミツに鍋、漏斗、10本の空きビール瓶と打栓器などどれも買い足さなくても家庭にありそうなものばかりなので安心。あとは材料となるビールミックスを購入すれば準備完了!キットはお好みのビールミックス1袋がついて40ドルと良心的。2回目からは1袋15ドルのビールミックスを買い足すだけで何度も繰り返し作れてしまう。初めに4、5時間かけて麦汁づくりからろ過、煮沸をして仕込みは終わり。このときのポイントは「消毒」と「温度管理」だそう。それから2週間、アルコールを作るために1次発酵させた後ビール瓶に入れ替えて2次発酵へ。次の2週間で炭酸ガスが生まれていよいよできあがり。ユニークなビールミックスのフレーバーは現在16種類もあり、今後もどんどん新作が登場してくるとのこと。父の日や男性へのプレゼントとしても喜ばれること請け合い。最近では地ビール会社とバーなどが協賛したフェスティバルも開催されており、ますます盛り上がりを見せているニューヨークでのビールフィーバー。猛暑を楽しくおいしく乗り切るアイデアのご紹介でした。

Name Brooklyn Brew Shop(ブルックリン・ブリュー・ショップ)
URL http://brooklynbrewshop.com
備考 連絡はホームページからメールを送れるようになっている

知って得する!ビールの豆知識パート1

ビールの種類

Ale(エール) 酵母を比較的高い温度(摂氏18度~26度)で短時間発酵させると最終的に酵母が上層に浮かび上がる上面発酵を用いたビールの総称。深いコクとフルーティーな味が一般的な特徴。ラガーが誕生する前まではビール=エールでだった。エール自体にも、生まれた土地やブレンドの違いなどで10種類以上もタイプがある。中でも特異なものを以下に紹介。
(ポーター) 香ばしい風味と強い苦みが特徴の黒エール。滋養効果が高く、力仕事をする人たちに人気があったことからこの名前がついた。
(スタウト) ローストされたモルトで作られた香ばしさと苦みのあるテイストが特徴。ギネス社が「スタウト(強い)・ポーター」として売り出したのがはじまり。
(アルト) Altとはドイツ語で「古い」。濃い色の大麦麦芽だけで醸造したドイツのビール。
Kolsch(ケルッシュ) きれいな黄金色とフルーティーな香り、炭酸が弱めで喉越しが良いのが特徴。
Weissbier(ヴァイスビール) 大麦と小麦で醸造された、酸味と麦の香りが特徴の泡もちの良いビール。
Lager(ラガー) 酵母を低温(摂氏10度以下)で比較的長時間発酵させて最終的に酵母が下層に沈む「下面発酵」と呼ばれるやり方で作られるビールの総称。現代、日本を含め世界中の大手ビールメーカーの主流。一般的に、キレの良い苦み、マイルドな飲み口が特徴とされる。主要ないくつかのタイプを以下に紹介。
Dunkel(デュンケル) 黒ビール。大麦の香りとドライな飲み口が特徴。
Pilsner(ピルスナー) 代表的な仮面発酵ビールのひとつ。軟水でつくられる。きめ細やかな泡、淡い金色、苦みとすっきりとした喉越しが特徴。
American(アメリカン) コーンや米などを副原料として用いたライトテイストなビール。
Bock(ボック) 香りが強いわりに苦みが少なく、アルコール度数が高いのが特徴。
Steem(スティーム) ラガー酵母を高い温度で発酵させたビール。

知って得する!ビールの豆知識パート2

ビールの歴史

紀元前3500年ごろにつくられ、人類最初の文明とされているシュメール文明。なんとビールの誕生はそこまで遡る。当時のビールは、麦を乾燥させて粉にした ものでパンを作り、砕いたそれに水を加えて自然に発酵させるというものだったそう。その後、その製造法はエジプトにも伝えられアッシリア、バビロニアなど の文明でも重要な飲み物として人々の間で愛飲されていた記録が残されている。紀元前1800年頃になると北ヨーロッパのケルト人やゲルマン人にも伝わり、彼らの間では現代の製法にも通じるような砕いた麦芽を湯に浸して糖化させ、アルコール発酵させる方法が用いられていた。ワインが主要であったローマ時代が終わり、ゲルマン人主導のフランク王国が成立すると、ビールはヨーロッパ全土で盛んに作られ るようになった。その後ホップが材料に加わってからは品質改良も次々と行われるようになり、19世紀には酵母の研究も進み、上面発酵(Ale)、下面発酵 (Lagarなど)の技術も確立された。ちなみに日本にビールが伝来したのは江戸時代初期のこと。末期には国内でも醸造が始まった。

アメリカでの歴史

そしてビールが北アメリカに伝わったのは、大航海時代の1620年。アメリカ大陸発見で有名なイギリス人たちの乗ったメイフラワー号に、水の代わりとして積 まれていた400樽ものビールがはじまりだったそう。その後の発展は著しく、移民が増えるに従ってビールは産業として発展していった。また以外な歴史だ が、19世紀から20世紀にかけてアメリカ全土では禁酒運動が盛んであった。しかしその対象の多くがアルコール分が高いウイスキーやブランデーなどの蒸留 酒だったため、低アルコールであるビールがますます脚光を浴びることに。20世紀初頭までには醸造所の数は数千カ所に増えていったが、禁酒運動の熱も激し さを増し、1919年にはアメリカ全土において0.5%以上のアルコール飲料の醸造・販売禁止する禁酒法が制定。だが統制が困難であるのは想像にも易く、 批判が強まったことで1933年には撤廃。その後のいくつかの巨大化した醸造会社が、規模の拡大と低コストを柱に小さな醸造所を次々と吸収していき、70 年代には市場は完全に大手が支配するようになっていった。けれど80年代に入ると試行錯誤の末、各地でマイクロブルワリー(小規模醸造所)が活気を取り戻 し、アメリカの地ビールブームをよんだ。

残ってしまったビール活用法

ぬか床を熟成 ぬか床に少量のビール、特にビール酵母を加えると乳酸菌が活性化されて熟成がすすむそう。市販のビールはほとんどが酵母が取り除かれているけれど、ビール自体にもタンパク質や栄養素が含まれているので効果は期待できる。
うがい ホップに含まれる成分が絡まるタンを切る働きがあるらしく、ビールでうがいをするとのどの痛みが和らぐ。
てんぷらを揚げる てんぷらを作る際にとき水の代わりに使うと、揚げている間にビールに含まれる二酸化炭素のおかげで水分が外に出やすくなり、カラッと揚がる。
色落ちの補正 色落ちが気になる(特に色の濃い)衣類は、洗濯のすすぎの段階で炭酸の抜けていないビールを大さじ2程度入れるだけで衣類の発色がよくなる。ビールに含まれる成分が硫化染料を補正する働きをするそう。
油汚れを分解 ガスまわりの油汚れにもビールを!アルコール分とビタミンが油を分解する働きをするので、汚れがさらっと落ちる
(取材・記事/大川亜弓)

スポンサーリンク