【特集記事Vol.004】ストレスフリーな生活を目指す!ニューヨーク流、心のケア・ストレス解消法

競争が熾烈で、ペースが速く、ダイナミックなニューヨーク。刺激や興奮の溢れるエネルギッシュな街ではあるが、ストレスのたまりやすい場所であることは否めない。今回の特集ではストレスの概念や種類を探り、NYならではのストレス解消法を紹介していく。

ストレスフリーな生活を目指す!ニューヨーク流、心のケア・ストレス解消法
肩こり、頭痛、めまい、不眠、イライラ、肌荒れ、倦怠感…。ストレスが原因の症状や疾病は多岐にわたる。特に一般的にマジメな日本人は、ストレス過多が原因のうつ病や胃炎に悩まされるケースも少なくない。「いかに賢くストレスとつきあっていくか?」は、現代人が直面する永遠のテーマだと言えよう。「程度の差はありますが、ストレスは誰にでもあるものです。ストレスは個々のとらえ方次第で、自分でコントロールできるものだ、という事実を認識することが大切です」と助言するのは心理カウンセラーの岩田康嗣先生。ストレスには、夢や目標の追及過程で自分を高めてくれる「ポジティブなストレス」と、過労や人間関係の行き詰まりなどからくる「ネガティブなストレス」があるという。「ネガティブなストレス」を「ポジティブなストレス」に変えていくのは容易ではないが、やり方によってはそれも可能だ。カウンセリングを通じて自分と向き合う事により、ベストな解決策を発見していくというプロセスはその一つ。それ以外にも、日常生活の中で、ストレスの重荷を軽減していく方法はいくつもある。

十分な睡眠、規則正しい生活、ヘルシーな食生活、適度な運動を通じて健全な心身をキープする努力は当然ストレス軽減には不可欠だ。さらに、芸術やスポーツなどを通じて自己と向き合い、そこからストレス解決の糸口を見出していく人もいるだろう。「病は気から」という諺の通り、気持ちの持ち方の変換(前向き、楽観志向を試みるなど)が一助するケースもある。ストレスとの対処法に一つの法則があるわけではない。自分に合ったやり方を探索していくことが重要だ。また、ストレスには、自ら自覚しているストレスと、無意識下でたまっていくストレスがある、と岩田先生は強する。「近年の新しい形でのストレスは、メールやネット、SNS(FacebookやTwitter)の利用によるストレスです。ONとOFFをうまく切り替えられず、24時間脳を活動させる状態になってしまう。これが無意識のうちにストレスを生み出していることもあります」。帰宅後は携帯やPCのスイッチを切り、のんびり湯船に浸かったり、家族や友人とのリラックスした団欒の時間を楽しむ。そんなメリハリのある生活を心がけることが、ストレスフリー・ライフスタイルの原点なのかもしれない。

■お話をお伺いした先生

岩田康嗣先生
NY州及び全米カウンセラー協会認定の臨床心理カウンセラー
NY州ドラッグ・アルコール・カウンセラー
NY州及び国際協会認定のクリエイティブアート・セラピスト
全米協会認定ダンス・ムーブメント・セラピスト

■岩田先生のケアが受けられるクリニック

Name 日本クリニック(Nihon Clinic)
住所 15 West 44th St. 10th FL New York, NY 0036
TEL 212.575.8910
URL http://www.nihonclinic.com

Image Caption: 今回お話を伺った岩田康嗣先生

体を動かし、休める-動と静のバランスを取り、メリハリ生活でストレス発散

YELO

マンハッタンにあるお昼寝ができる空間「YELO」

人間は一生走り続けている。特に、大都会に住む現代人は、休むこと、特に十分な睡眠が、健全な心身の基本だということを忘れがち。実際、残業や出張、仕事と家事の両立などで睡眠が取れず、常に寝不足状態という人も少なくない。そんな人にピッタリなのが「YELO」。迅速、効率的に「眠り」を取れるシエスタスポットだ。お昼寝するのは「YELOキャブ」と呼ばれる超ハイテクのお昼寝キャビンの中。この中には、体を折り曲げて、脚を心臓より上の位置まで上げるカスタムデザインのチェア(心拍数が減り重力を感じないため、一番リラックスできるポジションらしい)と空気清浄機が装備されており、顧客は、照明、香り、音楽を好みに応じてセレクトできる。眠りを誘導する仕掛け作りは徹底しており、このチェアに横たわると利用客の90%はコテンと眠ってしまうというから驚きだ。また、日の出をモジュレートしたLEDプロジェクターが、空間を徐々に明るくするため、快適な目覚めが約束される。この、疲れやストレスを癒し、頭をシャキっとさせる充電空間でのお昼寝のお値段は30分で24ドル(時間により変動)。また、追加料金で、眠りに入る前にリフレクソロジーやマッサージを組み合わせることも可能とのこと。時間に追われる企業人だけでなく、時差ボケや観光疲れのツーリストも利用できそうだ。

Nia Technique(ニア・テクニック)

右脳を使うクリエイティブなワークアウト「NIA」

一方、逆に体を動かすことでストレス発散できるのも周知の通り。しかし、同じコースのジョギングや散歩、あるいは、ジムでむやみに体を動かすだけでは飽きてしまいがちだ。体を動かしながら常にマインドが刺激される右脳を使うワークアウト「NIA」ならその心配がない。NIAは、マーシャルアート、ダンアート、ヒーリングアートをダイナミックにMIXしたフュージョンワーク。基本は裸足で、トレーナーが教える基本パターン(ステップ、ストレッチなど)をベースに、個々の身体知性に応じて、自由に動きを創造することが推奨される。つまり、トレーナーの動きを真似するだけの従来のワークアウトとは違い、内容もクリエイティブ。例えば、スタジオ内を自由に動き回ったり、合気道の掛け声をかけたり、手をつないで輪を作ったり、ペアになって踊ったり…。ルールや制約がないので、開放感が高く、自己と深くコネクトできるのが魅力。フィットネスをアートと捉え、自己表現を重視するNIAなら、笑顔でいい汗が流せそうだ。

Name Yelo (イェロ)
住所 315 West 57th St. New York, NY 10019
TEL 212.245.8235
URL http://www.yelonyc.com
Name Nia Technique(ニア・テクニック)
URL http://www.nianow.com
備考 ※Equinox Fitness、NY Sports Club、YMCAを含むNY市内の各種ダンススタジオ、フィットネスクラブ、コミュニティセンターなどで開催中。日時場所はウェブから検索可能。

水の力でストレス解消-ウォーターセラピーで究極のリラクゼーション

La Casa Day Spa(ラカサ・デイスパ)

塩を入れた温水タンクでただ浮遊する「フローティング」

人間の体の約65%は水分だという。私達の命の原点でもある水のパワーを活用したウォーターセラピーは、究極のストレス解消法だ。単にお風呂やジャクジーに浸かるレベルのものではない。水と一体化して無の世界に身をゆだね、実世界から離れて自己と対峙する、もっと深遠なウォーターセラピーだ。約360kgのエプソム塩を入れた温水タンクでただ浮遊する「フローティング」がその一つ。1時間の浮遊が、フカフカのベッドで一晩ぐっすり熟睡した時と同様、あるいはそれ以上の深いリラクゼーションをもたらすといわれている。血圧、脈拍数、ストレスホルモンが低下し、脳波はα波状態。まさに胎内回帰、宇宙遊泳ともいえる貴重な体験だ。想像してほしい。深遠な暗闇の中、裸で一人温水タンクで浮遊する。聞こえる音は自分の息づかいと心拍音のみ。目をあけると深遠な暗闇が広がる。現実を全てを忘れて水と一つになる…。こんな無の空間は、NYのどこを探しても見つからないだろう。日常のストレスや心配事から身も心も開放され、かつて体験したことのないレベルの開放感が得られるフローティング。集中力や記憶力の増大、疲労緩和、血圧低下、美肌増進など、その効能は幅広い。浮遊しながら眠ってしまう人も多いらしいが、眠りに落ちるのはリラックスしている証拠であり、溺れたり沈む心配はなし。よって、極めてナチュラルなプロセスだという。マンハッタンのど真ん中で、浮遊しながら眠る…。間違いなく、極上の癒し体験となるはずだ。

フローティングに抵抗がある人は、「ワッツ(WATSU)」にトライしてみてはいかが?こちらは、プライベートの温水プールで、特別なトレーニングを受けたセラピストから1対1で受ける水中ボディーワーク。基本は水面に浮かんで、セラピストに体と心をゆだねるだけ。セラピストが、水の流れと抵抗力を使い、重力から開放されて緩んだ筋肉に、ストレッチ、マッサージ、揺らし、エナジーワークを約1時間施していく。一定のプロセスを踏むありきたりなものではなく、受け手の体のニーズやリズムに応じてグレイスフルな動きを創造していくため、WATSUセッションは極めて詩的で創造的。疲れや痛みの緩和といった身体的効果だけではなく、精神面でも深い瞑想状態が作られる。よって、脳疲労には最適で、医療、福祉の現場でも実践されているとか。禅的な「水」のヒーリングパワーでのハイレベルのリラクゼーション。是非ご体験あれ。

■フローティングが体験できるスパ

Name La Casa Day Spa(ラカサ・デイスパ)
住所 41 East 20th St. New York, NY 10003
TEL 212.673.2272
URL http://www.lacasaspa.com
備考 1時間80ドル

■ワッツ・セラピスト

Name Contact: Mr. Peter Balestrieri
TEL
URL http://www.watsunyc.com
備考 1時間125ドル

笑・泣・食-感情表現や食事で元気をチャージ!

笑・泣・食-感情表現や食事で元気をチャージ!

プロのコメディアンが笑いへと誘導する人気スポットGotham Comedy Club

職場や学校など、日常生活をしていく上で、自分の感情を抑え、まわりと上手く協調していかねばならない場面は多い。感情の抑制によるストレスで、自分の殻に閉じこもってしまうのは不健康。時には、思い切り泣いたり、笑ったり、気持ちをストレートに表現できる場に身をおくことも大切だ。マンハッタンには、笑いへと誘導するプロのコメディアンが次々と登場するコメディークラブが点在している。ほんの数時間でも、お腹の底からゲラゲラ笑うことで気分転換を図り、悩みや心配事をしばし忘れるのは一つのアプローチ。また、映画、ビデオ、ミュージカル、ビデオ、音楽コンサートなど、背筋がゾクっとするような感動の時間にどっぷり浸り、思い切り泣いてみるのもいいだろう。笑う、泣くという感情表現から、気持ちがリセットされ、新しいインスピレーションが沸いてくることもあるかもしれない。一方、食生活への気遣いも、ストレス解消には極めて重要。ジャンクフード&炭酸飲料中心の食生活では、栄養のバランスが偏り体重も増えて、精神面での負担も増えてくるはず。NYには、ベジタリアン、ローフード、ビーガン(肉や魚だけでなく乳製品や卵も抜いた食事法)のヘルスコンシャスの人たちが結構いるが、最近のトレンドは「グルテン・フリー」。これは、小麦、大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテン(パン、シリアル、パスタ、クラッカーなど)を抜いた食事法。体調不振の原因が乳製品やグルテンであることが意外と多く、食事法を変えることでアレルギーや症状が改善され、減量につながるケースもあるという。グルメなグルテンフリーレストランやベーカリーが話題になったり、セレブシェフのレストランが特別メニューを用意したり、グルテンフリーの書籍がベストセラーになるなど、グルテンフリーブームは勢いづく。しかし、極端にグルテンフリーやビーガンに転換することがベストというわけでもない。常に口に入れるものを意識して、バランスの取れた食生活を試みる姿勢が大切だ。

■マンハッタンで人気のコメディークラブ

Name Comedy Cellar(コメディー・セラー)
住所 117 MacDougal St. (bet West 3rd St & Minetta Lane) New York, NY 10012
TEL 212.254.3480
URL http://www.comedycellar.com
Name Gotham Comedy Club(ゴッサム・コメディークラブ)
住所 208 West 23rd St.(bet 7 & 8th Aves) New York, NY 10011
TEL 212.367.9000
URL http://gothamcomedyclub.com
Name The Comic Strip
住所 1568 Second Ave. (bet 81 & 82nd Sts) New York, NY 10028
URL http://www.comicstriplive.com

都会の喧騒からエスケープ。週末の小旅行で、心も体もリフレッシュ!

都会の喧騒からエスケープ。週末の小旅行で、心も体もリフレッシュ!

都会の喧騒から離れてリラックスできる自然に囲まれたチャーミングな民宿
都会とは違い、ゆったりとした時間が流れている

マンハッタンから北に車で約1時間半。ハドソン川渓谷にあるチャーミングな民宿で、大自然に囲まれながら、スロータイムを過ごすのはいかがだろう。「バターミルク・フォールズイン&スパ」は、疲れやストレスのたまった都会人にとってのとっておきの保養地。ガーデンや小路を散歩したり、小川のせせらぎに耳を傾けたり、一日のんびりとテラスで読書したり…。時間の流れを忘れて真のリラクゼーションを満喫できる場所だ。1764年に建造されたノスタルジックな建物が、何百万ドルを費やす大改装を経て、モダンな民宿へと生まれ変わったのは2001年。現在、「バターミルク・フォールズイン&スパ」の客室数はスイートも含め全17室。お部屋によっては天蓋付きのベッドがあったり、窓の外に悠々と流れるハドソン川を望めたりと、リゾート感満点。スタッフもフレンドリーで、居心地は抜群だ。そして、この民宿でのステイにおける大きな楽しみの一つがお食事。ガーデンテラスで朝の陽光を浴びながら、産み立ての有機卵、焼き立てのパン、お手製ジャムを楽しむ朝食。Harney and Son の特性ティーやスマトラ産の有機コーヒーで、午後のひと時をのんびりと過ごすアフタヌーンティー(ちなみに、朝食とアフタヌーンティーは料金に含まれている)。

都会の喧騒からエスケープ。週末の小旅行で、心も体もリフレッシ

そして、夜は、ローカルの肉魚類に加え、独自の農園で育てた新鮮な有機野菜やハーブ、果物をふんだんに使ったデリシャス&ヘルシーメニューが用意されている。ビーガンやベジタリアンの人は特別メニューもリクエスト可能だ。ガラス窓に囲まれた室内プールやスパ&ジムを利用したり、ヤギやラマの戯れるファームを見学したりと、敷地内でも一日を過ごせるが、少し車を走らせれば、ワイナリー、ハイキング、ピクニック、アンティークタウンにもアクセスできる。自然と一つとなり、「何もしない時間」をエンジョイできるNY郊外のホリスティック休暇。心身のテンションがスーっとほぐれ、優しい気持ちが溢れてくるようだ。

Name Buttermilk Falls Inn & Spa(バターミルク・フォールズイン&スパ)
住所 220 North Road Milton NY 12547
TEL 845.795.1310
URL http://www.buttermilkfallsinn.com
(取材・文/吉藤美智子)

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